世田谷文学館にて7月1日(日)まで開催中の企画展「地上最大の手塚治虫」展に行ってきました。
僕は手塚治虫の作品はブラックジャックくらいしか読んだことがなく正直あまり詳しくなかったのですが、これを機にもっと手塚治虫の作品を読んでみたい、と思うようになりました。
ブラックジャックを読んだ時もそうでしたが手塚治虫のマンガはその物語だけでなく愛や死、自然、科学など様々なテーマが盛り込まれています。
読者を惹きつけることはもちろんですが、決してそれだけでなく、考えさせたり、悩ませたり、読む人の心に語りかけるシーンが幾度となくあると思うのです。故に後味の苦いエピソードが少なくなかったりします。それは手塚治虫の残したメッセージであり、彼なりの文学であり、挑戦であったのかもしれません。
昨今のマンガは物語の構成に手間暇かけていたり、誰しもが思いつかないような伏線を張っていたマンガこそが凄い、といったような傾向があり、どのマンガも挙って『売れるマンガ』を目指しているかのようにも思えてしまいます。
僕としてはこの展示をより多くの方に足を運んでもらいもう一度手塚治虫のマンガから始めて欲しいです。
所詮マンガかもしれませんがされどマンガです。
心を満たすマンガもいいかもしれませんが、心を動かすマンガもあるということ、そして素晴らしい文学は決して色褪せないということをこの展示で知って頂きたいです。是非。
また、手塚治虫の直筆の生原稿や生原画が見れるのもとっても貴重です。
7月1日(日)まで開催していますので興味があればどうぞ。
手塚ファンにはたまらないですし、あまり知らない人はこの機会に。
展示フロアの奥にたくさんの手塚作品が自由に読めるスペースがありますのでお勧めです。